REPORT 「成年後見制度」

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成年後見制度は法の下の虐待である

フリーライター 綾子(Rhoko)

『成年後見制度』と言われても、「それって何?」と言う人が多いと思う。そして国が作った制度だったら、安心だと思うだろう。

成年後見制度とは……

《認知症、知的障害、精神障害などの理由で判断能力の不十分な方々は、不動産や預貯金などの財産を管理したり、身のまわりの世話のために介護などのサービスや施設への入所に関する契約を結んだり、遺産分割の協議をしたりする必要があっても、自分でこれらの事をするのが難しい場合があります。また、自分に不利益な契約であっても、よく判断が出来ずに契約を結んでしまい、悪徳商法の被害にあうおそれもあります。このような判断能力の不十分な方々を保護し、支援するのが成年後見制度です。》(法務省HPより)

しかし、成年後見制度の当事者の家族の中には、「この成年後見制度こそが、悪徳商法だ!」というものもいる。

(実際の)「成年後見制度」とは……

《認知症、知的障害、精神障害などの理由でも、意志判断能力が十分ある方がいます。しかし、意志判断能力があっても、医師や世話人などの意見や書面により、「後見相当」とされて成年後見人を付けられることがあります。

家裁の「家事手続法」(家庭裁判所の法律書)では、「鑑定を行う」と書かれていますが、実際は手が回らない家裁は、申立人の意見やMRIなど何の医学的証明も添付されていない内科医のたった一行「知的障害」「認知症」で、後見相当と判断し、後見人を付けることがあります。

そして後見人は、不動産や貯金などの財産の管理を本人に代わって行います。たとえ家族の反対があっても進めるひどいケースが出ています。

身の回りの世話は家族がすると伝えても、介護などのサービスや施設への入所手続きを、家族や本人の意向など聞き入れずに、勝手に契約を結んで施設に追いやったり、その空き家の不動産処分や遺産分割の協議をしたりして莫大な手数料を取っていきます。

いくらこれに反発し、後見人に辞めてもらいたいと訴えても、「既に後見人は決まっている」と家庭裁判所は全く介入しません。自分であって自分の意思がなくなる。これを被後見人と言います。

被後見人になると、自分に不利益な契約であっても「あなたは被後見人である」「後見人が付いているから」としか社会は受け取ってくれません。

まさにこのことが悪徳商法の被害であると言えます。このような判断能力の不十分な方々を利用し、後見人の意のままに、本人、家族を苦しめるのが成年後見制度です。》(成年後見制度を考える会のHPより)

裁判官も人である

良心と組織の狭間で

あなたに人が裁けるか?

成年後見制度は程度により、補助、保佐人、後見人となる。

保佐人が付いた被保佐人は、被後見人よりまだ本人の意思が尊重されるはずなのだが、保佐人(弁護士)が管理している自分の財産を、保佐人が教えてくれない。知りたくて、ある高齢の女性が家裁に出向き、財産目録の謄写申請をした。後日の返答が、書記官からの一本の電話で「許可しないし理由も言わない」だった。

なぜこんな返事が来るのか……不思議に思っていた。でもそんな不条理な現実がふりかかっているのは、うちだけではないと「成年後見制度を考える会」のサイトで知り、家族はひとまず安心したそうだ。

もしその疑問が、「コピペ」の三文字で片付けられてしまったら……そんな信じ難い現実が、この国の法曹界で起こっているようだ。

新聞で『裁判官も人である』良心と組織の狭間で 岩瀬達哉著 が気になり買った。

【「コピペ判決」が横行する。】の部分がとても気になり読んでみると、「許可しないし理由も言わない」の判決の疑問が解けた気がした。

 「本来、判決文は、裁判官が「記録をよく読み、よく考え、証拠に照らして的確な判断を下さなければ書けない」ものだ。それを「普通の事務」のように処理することを可能にしているのが判例検索ソフトである。

 最高裁は「判例秘書」や「知財高裁用 判例秘書」など各種ソフトを年間約7500万円かけて購入している(2016年度予算額)。このうち、「判例秘書」は、ほとんどの裁判官が活用していて、自身の抱えている訴訟と類似する過去の事件でどのような判例があるかを検索しては、判決起案の参考にしている。

「参照するだけならまだしも、なかには似た事案の判例を見つけると、やっとこれで判決が書けると顔をほころばせ、そのままコピペしている裁判官もいる」

こう語るのは、首都圏の大規模裁判所に勤務するベテラン裁判官だ。

……「『コピペ裁判官』の特徴は、訴訟で争われている事実関係はどうでもよく、執行猶予にするか実刑にするか、原告の請求を認めるか認めないかにしか関心がない。だから、倫理の組み立ては、過去の判例をそのまま借用し、結論部分に有罪か、執行猶予かを書けばいいだけです」(元裁判官)

こんな実態を、信じたくはないが、でもこれで理解できたと思うと同時に、日本の法曹界の現状に落胆した。まだほんの一部分しか読んでいないが、読むのが怖い気がする。

 東京都立松沢病院の齋藤正彦院長は言う。

「財産を処分しないといけないということになったら、市区長が成年後見制度を申請して後見人をつけます。この瞬間、当事者はあらゆる法律的な権限を失い、後見人が代理権を持ちます。

 たとえば、独居のおばあさんが強制処置で施設に入所させられたとします。本来、本人が不服なら行政不服審査法で審査を求めることもできますが、後見人がつけば後見人の判断ですべてが決まります。その人の人生に関係のない人が、人生を左右する重大事項を決定してしまう。あらゆる法的権限を取り上げるという意味で、このような法律は問題があると言わざるを得ません」


 

その後に続くのが、奥野修司氏(ノンフィクション作家)の思いだ。

2019/12/22 東洋経済ONLINEに掲載され、あまりにもショッキングな内容だが、現在被害を受けている人たちの状況が、真実のままに書かれている 
Read it..

ノンフィクション作家

奥野修司氏

「成年後見制度は介護保険とセットでできたものだが、この制度の必要性を国が介護保険の準備中に知らなかったため、あわてて禁治産者制度をベースに制度化したと言われる。明治民法下でできた禁治産者制度は人権無視もはなはだしいのに、それをベースにした成年後見制度を、自己決定権の尊重を図るなどと謳っているのだから、何をか言わんやである」『潮』2月号第732号 

 もはや我が国は法治国家とは言えないのではないだろうか……

そんな印象さえ受ける。

                                                                                                フリーライター     綾子

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