アメリカ後見改革の動向


社会福祉士  越川文雄氏


第9回 【Ⅲ 成年後見制度改革主要プレーヤーの活動】

6.  「米国法曹協会」(American Bar Association;ABA)  

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ABAは、法曹人材の育成・質向上、立法提言、司法制度の改善、司法への政治的圧力を防止することなど活動も広範囲で、影響力も大きいことから、米国の法曹代表機関として位置づけられている。特に同協会の「法と高齢化委員会」(Commission on Law and Aging)は、後見改革の現状調査、政策提言等についての中心的役割を果たしている。

最近の実績としては、Webに紹介されている資料(“The Work and Accomplishments of 2017”Bifocal, Vol.39,Issue2)によると次のようなものがある。「コミュニテイ・リビング局」(ACL)の助成を受けWINGSの設立、拡大についての助成、「司法省」の助成を受け「全国州裁判所センター」(NCSC)と協力して財産管理後見人の搾取に関する政策フォーラム実施や後見人トレーニング・カリキュラムの開発、 後見からの権利回復につき研究成果を取り纏め、Forum on Best Practiceを開催し、報告書を纏め。また、後見、高齢者虐待、 医療意思決定等についての州法の状況について取り纏めそれぞれチャートに整理した。

ABAとしての政策提言は、傘下委員会からの提案を受け「代議員会議」(The House of Delegates)の「決議」(Resolution)という形で公表されており、最近の後見関連のものは次のものがある。

2018年には、社会保障の代理受取人のモニタリング強化等を図る州法改正の提言や新モデル法の承認を決議した。(いずれも「法と高齢化委員会」が提案)

2017年には後見審判の前に「意思決定支援」を「制約の少ない後見代替」として利用することの可能性につき裁判所がチェックすることの義務付けを求める決議を行った。(Commission on Disability Rights、Section of Civil Rights and Social Justice、Section of Real Property, Trust and Estate Lawと共同提案)



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