アメリカ後見改革の動向


社会福祉士  越川文雄氏


第11回 【Ⅲ 成年後見制度改革主要プレーヤーの活動】

8 州におけるWINGS活動

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2011 年の「第3回後見全国サミット」には、効率的な後見に向けての法改正と実践を目指す11団体が集合した。 その柱となるコンセプトは、州において問題解決に向けて多分野の協力をする組織により後見改革を進めるのがベストであるということである。そのため、サミットは後見改革の推進と特に「より制約の少ないオプション」に照準を当て州レベルでWINGS を設定するよう求めた。

 この要請に応えるべく2013年「全国後見ネットワーク」(the National Guardianship Network)がABA 「法と高齢化委員会」のコーデイネーションを受け、「州司法機構」(the State Justice Institute:SJI), 「ボーチャード財団」(the Borchard Foundation Center on Law and Aging)等の資金援助を得てNY, OR, TX, UT 4州のWINGSパイロット事業を選定し、そのスタートアップ資金と技術支援を行った。2015年にはthe District of Columbia, IN, MN, MS, WA 5州を対象とした。2016年SJIが直接Guamを支援した。

それらに加えこれまでにGeorgia、Marylandの他KY,MA,MO,MT,NC,OH,PA,VA,WI,WVの12州が同様なグループを独自に発足させた。その内Montana は、州法に基づきWINGS グループをスタートさせた最初の例である。2016年にはABAがACLの「高齢者公正イノベーショングラント」(Elder Justice Innovation Grant)助成を受け、2017年に次の4州を対象に新たなWINGS設立助成を行った。このように現在 26州が WINGS或は類似のグループを持っている。なお、California、Illinois等約半数の州は、未だこのグループに属していないが、州独自の体制により後見改革を進めている州が多いようである。

• Alabama: Administrative Office of the Courts

• Alaska: Court System

• Florida:Office of the State Courts Administration

• Idaho: Supreme Court

更に、既存のWINGSを強化、特定課題(①後見を避けるため「より制約の少ないオプション」の推進②虐待、ネグレクト、搾取対応のための裁判所の監督)に力点を置くため、次の3州WINGSに対し助成を行った。

• Indiana Supreme Court(①より制約の少ないオプション)

• Oregon Judicial Department(①より制約の少ないオプション)

• Utah Administrative Office of the Courts(②裁判所監督改革)




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